円の現金が最強?

サブプライムローン債券の問題がついに噴出して、ニューヨーク発の株安がはじまったようだ。円高を伴ってきていることから、金利の安い円などを借りて運用している投資家が市場から撤退しはじめていることをうかがわせる。現代ではデリバティブ取引という怪物のため、信用が信用を生み出す有様で、現物の株式や商品の上に二階建て・三階建て又はそれ以上の砂上の楼閣がそびえ立ち、信用インフレのようなものが形成されている。それが崩れようとしているらしい。
そうなると、あふれた資金の流入先となっていた株式は最も危険で、次に購買力の膨張で上がってきた貴金属や資源商品などの値下がりが考えられる。結果的にデフレとなるので、現金に近い資産ほど短期的には安全だ。
その現金も、問題の発信源となっている米ドルが最も危険で、逆に運用のために借りた低金利の通貨は返す必要があるので、日本円やスイスフランなどの低金利通貨は有望。その他の通貨に関して言えば、金利が高い国、最近の株価の上昇率が高い国の通貨ほど危険である。
これまで最弱だった日本円の現金が、当分は最強となるかもしれない。

最高と最低

東京選挙区


遅くなったけど、7月29日の参議院選挙で個人的に最高だと思ったことと、最低だと思ったこと。
最高:最終盤に国民新党綿貫民輔さんが地元富山入り。野党の理想的な共闘が実り、野党系無所属の森田高氏が逆転勝ち。自民王国に風穴が開いた。
最低:最終盤に安倍首相が、目玉に据えた東京の丸川珠代候補を全面支援。最終日には、石原慎太郎氏も応援に駆けつけて大応援会を組織して、逆転勝ち。選挙に行ったことのないふざけた女が、保坂三蔵さんを追い落としてしまった。

その言葉を待っていた

民主党小沢一郎さんが、アメリカ大使のテロ特措法の延長要請をはねつけた。「対等な日米関係を目指す」という。その言葉を待って、政権の批判を繰り返してきた。野党は真の愛国者となった。
無理が通れば道理が引っ込む。大量破壊兵器はとうとう見つからなかったが、小泉さんも安倍さんも、戦争支持を反省も撤回もしない。理由もなく攻撃を受けても、攻撃したのが強い国ならば世界は沈黙する。このような世界は、日本にとっても危なくて仕方がない。
道理の通らない戦争には、たとえ強い国でも同盟国でも、筋の通る対応をしなければならない。そのことが、尊敬される国、美しい国の初歩の初歩だし、安倍さんの大好きな子供の教育にも、必ずよい影響を及ぼすはずだ。

昼の露天風呂は変態的に気持ちよい

currykid2007-08-08


所用で旅行をするときは、できるだけ時間をつくって、近くの温泉地に行くようにしている。泊まると1日がつぶれてしまうし、また温泉宿は安くはないので、日帰りで行くようにしている。昼すぎに行くのがいちばんいい。
温泉宿の浴場は、夜は泊まり客専用になるが、昼前に泊まり客が帰り、夕方から別の客が来るまでのあいだ、誰にでも千円くらいで風呂を使わせてくれるところは多い。浜松に行くときには、車で40分くらいの舘山寺温泉によく行くが、平日午後だときれいな露天風呂がほぼ貸し切り状態だ。洗い場の腰掛けや桶は、カランのひとつひとつに等間隔で整列している。また、浴槽を囲う檜が濡れていないのも、いい。まるで自分だけのために広い風呂場が用意されており、大名にでもなったような錯覚が得られる。
あと、昼の露天風呂の気持ちよさに触れないわけにはいかない。できるだけ見晴らしのよい風呂を選ぶ。舘山寺だと、浜名湖が展望でき、遊覧船やロープウェーが行き交う様子を展望できる。こちらからよく見えるということは、むこうからこちらもよく見えるわけであり、浴槽のまわりを隠しもしないでうろうろするのは…かなり楽しいです(*^o^*)
もっと安くいろんな風呂を使えるスーパー銭湯も悪くないが、昼の露天風呂の貸し切り状態には及ばない。(写真は露天風呂から観覧車を見たところ)

国会では、ゆっくりとしたアメリカ離れがはじまる

currykid2007-08-07

国会の状況のおさらい

民主党社会民主党国民新党の野党連合は、先週の参議院選挙で過半数議席を制した。そのため、野党側は法案を参議院に先に提出して可決してみたり、与党が衆議院を通してきた法案を参議院で否決することもできる。
与党は衆議院では自民党公明党で3分の2以上の議席を占めているので、参議院で否決された法案を衆議院で再可決する力技はある。しかし、参議院議長が民主党出身の江田五月さんになったこと、公明党が是々非々の態度を強くしてくると考えられることから、何度も使える手段とは思わない。
与党側は慎重に野党側の顔を立てないと、法案を通すことがほとんどできなくなる。

メインテーマは「アメリカ離れ」

そんなわけで、これからは、野党側の主張にも相当の重みと責任がついてまわる。
民主党の鳩山さんは、9月の臨時国会の目標として、テロ対策特別措置法延長反対郵政民営化の延期金保険料を他の目的に使わなくする法案提出を掲げた。考えてみれば、この3つの主張は、すべて「アメリカ離れ」の方向を向いている。
テロ特措法は言うまでもなく、アメリカの戦争を支援するものだ。郵便局を民営化するのも、金融業に強いアメリカの投資銀行に莫大な郵便貯金を扱えるようにして、彼らに運用手数料を儲けさせるためだ。また、安倍首相らが年金問題で、声高に社会保険庁を批判するのも、民間企業ひいては外資に年金を扱わせたいというねらいが見え隠れする。民主党は、年金を信頼できるものに戻し、民営化の必要などないようにしようと言っているわけだ。
だから、一言でいえば、鳩山さんは「アメリカ離れしよう」と主張したことになる。

なぜか隠されるメインテーマ

というわけで、次の国会は、与党の「アメリカ追随」の是非をめぐって全面対決になる。そんなこと選挙では聞いてないよと言う人もあるだろうが、選挙の隠れテーマも実は「アメリカ追随」の是非だったのだ。実際、鳩山さんの3つの主張は、それぞれ社民党(テロ法)、国民新党(郵政)、民主党(年金)が分担して主張してた。ほかにも、民主党が主張した食糧自給率の向上も農業国アメリカの利益に反する。
野党側は直球勝負で、「アメリカにNO」という合言葉で与党の売国ぶりを批判すればいいのだけど、それをしない。個別の政策ごとに球数を費やして丁寧に、与党のアメリカ寄り政策をひっくり返そうとする。

アメリカ論争」を避ける理由

与野党の対立点を個別にみていくと、その多くはアメリカとの付き合い方に行き着く。それを正面から主張することは、与野党の双方から避けている節がある。その理由を推量してみる。
与党の側から「日米関係を傷つけるな」という主張もありえそうな気もする。でも、そういう仕掛け方をすると、野党側も正面から与党の売国ぶりを攻撃してくる。特に300近い衆議院議席は、小泉さんが「郵政民営化是か非か」でとったものだから、郵政民営化売国政策だとばれると、300議席の正当性が問題になってしまう。だから、与党からは頬被りをするに決まっている。
また野党側は、勝手に安倍さんがコケてくれるから、そんな論争の種を自ら提供する必要がない。安倍政権が続けば、放っておいても、野党への支持は増える。そんなところに、対米関係という国論を二分するような論争を持ち出せば、親米意識をもつ人が自民党支持に戻るかも知れないからだ。また、アメリカ離れをすると、自主防衛が必要になるので、社民党などと保守派の関係が悪くなるおそれがある。
このような両すくみの状況のなかで、イラク戦争の失敗によるアメリカの退潮のため、野党の主張がなし崩し的に通っていくだろう。
自民党は、野党を刺激できないので、政権にこだわりながらも、妥協に妥協を重ねて、いっときは下野し、時の経過により国民が小泉政権のやったことを忘れるのを待つしかない。そのときまでに、アメリカ流の自由主義者の影響力をできるだけ低下させ、「日本人の心がわかる保守政党」に戻れるかどうかが、強い自民党が復活できるかどうかの鍵となる。
しかし、小沢さんは民主党を「日本人の心がわかる保守政党」にするために、着実に動いている。それが先に完成すれば、自民党が戻る位置はなく、自民党は富裕層のための階級政党でいるしかなくなる(参考階級政党化した自民党と大衆政党化した民主党)。

タオルが売れる理由は

近所ののみの市に行った人によると、一番売れていたのがタオルだったらしい。銀行がタオルをくれなくなって久しく、そろそろ家庭にたまっていたプレゼントのタオルが払底する頃合いなのでござろうか。
それにしても、銀行は儲かる仕事しかしなくなってしまったな。両替もただではしてくれなくなったし。